2020/12/08
2020年12月6日(日)広島県鍼灸マッサージ師会の学術研修会に参加させていただきました。
テーマは『不妊治療の基礎から臨床まで』です。
10月にも不妊治療に関するセミナーに参加させていただきましたが、改めて大切だなと感じたことを書いてみます。
以前のブログをまだ読まれていない方はこちらもどうぞ。
妊活で一番大切なこと
まず、赤ちゃんを授かるということは奇跡です。
今回は詳しくは書きませんが、妊娠するまでにはたくさんの工程があって、1つでも欠けると妊娠には至らないのです。
私自身、大人になったら結婚して、結婚したら子供ができてという流れが普通、当たり前と思っていました。
両親は20歳で結婚し、21歳で私が生まれました。
だから余計にそう感じていたのかもしれません。
お母さんが若くていいねぇとよく言われていたので、私も両親と同じように早く結婚して子供が欲しいなぁと思っていました。
が、大学を卒業すると20歳は過ぎていました。
医療系の仕事に就きたいと思って通った大学、取得した国家資格ですから、もちろん病院に就職しました。
就職した頃は仕事を覚えることに必死。
3年くらい経つと仕事に慣れ、仕事が楽しくなり、少し責任あることを任されるように。
となってくると結婚どころではないし、年々出会いもなくなってくるし、むしろ面倒に・・・
あっという間に30歳になっていました。
あれ?私の人生こんなはずじゃなかったよね?
大人になれば結婚できて子供ができるんじゃなかったの?
でも、1人でも楽しいし、まいっかぁとなってしまいました・・・
しかも、私の場合は37歳で結婚は諦めて鍼灸の専門学校に通うことにしましたしね。
運よく?40歳手前で主人に出会い結婚はできましたが、そこから子供とはいかず諦めました。
私の場合は全く後悔はしていないので大丈夫なのですが。
TVや雑誌では40歳を過ぎた芸能人が妊娠・出産されたという報道がされ、40歳過ぎても大丈夫だと思われている方も多いのかもしれませんが・・・
35歳を過ぎると、妊娠できる可能性はかなり低くなってしまいます。
卵子の数が減ること、卵子が老化することが原因です。
妊娠できたとしても流産の確率も高くなります。
卵子の老化により、染色体異常が起こる可能性が高くなり、流産してしまうのです。
これが現実です。
情報があふれている世の中ですが、どうしても自分に都合のよい情報にばかりを探してしまいがちです。
分かってはいても、可能性を探してしまう気持ちはよくわかります。
でも、現実もみなければなりません。
女性はお腹の中にいる時から卵子を持っています。
800万個ある卵子は生まれた時にはすでに200万個に減り、思春期には5~10万個とさらに減っています。
そこから生理が始まり、毎月排卵がある訳ですが、1ヶ月に1個卵子がなくなるのではなく、たくさんの中から一番大きく育った卵子が排卵されるのです。
なので、生理が来るたびにどんどん卵子の数は減っていくわけです。
初潮の年齢が早いほど、卵子がなくなる年齢は早くなります。
また、生まれる前から持っているわけですから、身体の老化と共に卵子のも老化します。
残念ながら新しく作られることはありません。
このような知識をご家庭や学校でお伝えいただけるとよいのですが、お母さん方や学校の先生方も正しい知識をご存じないのではないでしょうか?
ご存じだったとしても、学生の頃に妊娠についての話を聞いてピンとくるお子さんもなかなかいないですよね。
ただ、先日の研修会で、最近は学校でも卵子の老化について教えてくださっているというお話を聞きましたので。少しだけ安心はしています。
学生さんたちに少しでも自分たちの身体について興味をもっていただくためには、キーワードは妊娠ではないと思います。
生理不順や生理痛がひどい子には、鎮痛剤を飲ませるのではなく身体を冷やさないことを伝える。
生理が止まってしまっている子には、骨粗鬆症になるリスクを伝える。
このようなアプローチはいかがでしょうか?
もちろん、基本的な食事・睡眠・運動についても伝えていく必要があります。
妊娠したいなぁと思った時にはじめては遅いこともあります。
ご両親や学校の先生にはなかなか話しにくいことかもしれません。
ご両親や学校の先生に言われても素直に聞けないかもしれません。
そんな時、昔は近所のお姉さんやおばちゃんや、ご両親でも学校の先生でもない大人の存在があったのだと思います。
海外ではこの役割を宗教が担ってるのだそうです。
今は危険なこともあるのでなかなかこのような存在の大人がお子さんたちの周りにいないのだと思います。
病院もなかなかゆっくり話を聞いてもらえるところではないですよね?
そんな時こそ鍼灸院・鍼灸師にご相談いただけたらなぁと思います。
お母さん世代の方々と話していると、もっと若い頃に知っておきたかったとよく言われます。
女の子のお母さんは、ぜひお子さまに伝えてあげて欲しいです。
お母さんがお子さまに伝えてくださると、お子さまは正しい知識を持ち、後々お孫さんにも伝わります。
お母さんの話をあまり聞かないということであれば、一緒に鍼灸院へお越しください。
卵子はいつまでもあるわけではありません。
卵子は老化します。
妊娠適齢期と言う言葉は使用してはいけないのかもしれませんが、生物である限りは絶対的に存在します。
もっともっと若い世代から、正しい知識を身に付けて、正しい対策をお願い致します。
鍼灸院は調子が悪くなくてもお越しいただける場所です。
ぜひ一度、お近くの鍼灸院にご相談ください。